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後編【最終発表&参考事例】名古屋市・中川運河地域で描くサステイナブルな未来とは?ワークショップ

こんにちは。

中川運河サステイナブル実行委員会です。


「地域から考えるサステイナブルな未来づくりワークショップ」最終発表報告、後編です。


<最終発表(前編)はこちら>



発表後には、アイディア実現に向けた工藤先生考案のminiワークショップも実施しました。


各チームが考えてきたアイディアに、より多くの人を巻き込むためのヒントを見つけます!





工藤尚悟博士(サステイナビリティ学)

秋田県能代市出身

国際教養大学グローバル・スタディズ領域准教授

研究内容は、縮小社会における持続可能な地域づくりなど




「まもり、つくり、次世代につなげる」もの。中川運河のサステイナブルな未来とは?


後編では、DチームとEチームの発表内容をレポートします。

<A〜Cチームの発表は前編記事に>



Dチーム「地域が元気になる、世代間交流の場」

中間発表では「現在運営する企業主導型保育園と民間学童を、地域に開かれたものにしたい。そして地域を元気にしたい」と発表したDチーム。


誰もが安心して働ける環境をまもりながら

世代を超えて交流できる場をつくり

楽しい未来を描ける地域を次世代につないでいきたいと考えました。


実現するためのアクションは「子どもたちと年配者との交流機会」。


地域に住む人たち(特に高齢者)を保育園に呼び、一方通行ではなくお互いが教え合う体験を通して、交流を深めます。


「誰でも気軽に交流できる場を作ることで、地域の活性化につなげたいです」(Dチーム)






参考事例:地域で子どもを育てる、鹿児島・ひより保育園の取り組みを紹介


工藤先生が参考事例として紹介したのは、鹿児島・霧島市の「ひより保育園」です。


この保育園が力を入れているのは、食育活動。地元の農家から安価で買った余剰野菜を使い、園児が年齢に応じて「野菜を洗う」「皮を剥いて切る」「揚げ物をする」などの調理をして給食を作ります。時には農家の方に調理法を教わりに行くことも。


「一次産業(農家)の人からすると、余った野菜を買い取ってもらえ、子育てにも関わることができます」(工藤先生)


ひより保育園の特筆すべき点は、自産自消で地域経済を回すだけでなく、自ら商品開発もする点です。家庭でもひより保育園の食育活動が再現できるレシピ本や、子どもでも使いやすいまな板や包丁を商品化。レシピ本は大人気となり、2020年度キッズデザインアワードで金賞(経済産業大臣賞)を受賞しました。


保育園の取り組みが評価されるにつれ、思わぬ形での経済効果も。ひより保育園を参考にしようと全国から訪れる視察が増え、宿泊客や買い物客として地域経済に貢献しています。


工藤先生は、「地域の住民が同じ思い(地域全体で子どもを育てる)を持ち、そしてその思いを素敵だと思って集まる人たちがいます。ひより保育園のある地域では、保育園を中心としたコモニングの動きがある」と説明します。


参考概念:子育てを豊かにする?「コモニング」の意味とは


工藤先生のお話に出てきた「コモニング」という言葉、はじめて聞く人も多いでしょう。一体どんな概念なのでしょうか。


コモニングの前提となるのは、コモンズ(共有財)の考え方です。コモンズとは、水やゴミ・森林の管理、子育てなど、地域で豊かに暮らすために皆が必要なもののこと。コモンズを管理するのは、お金を出してメンバーシップ登録をした会員たちです。


このように、地域の価値観に賛同した人たちが支えあってコミュニティーを維持していくプロセスのことを「コモニング」といいます。


「子育てをコモンズ(共有財)として考えると、子どもの数より大人の数の方が多いのはつまり、会員が多いということ。通常のビジネスとは違う考え方ができると思います」(工藤先生)


Eチーム「ボーダレスな地域を目指す、地元のマルシェ」

中間発表では「(学区や役所の縦割りなど)地域を分断するものをなくし、中川運河地域圏としての交流を盛んにしたい」と発表したEチーム。


地域内のつながりをまもりながら

(北と南の)地域間の分断を解消する仕組みをつくり

コミュニケーション豊かな社会を次世代につないでいきたいと考えました。


実現するためのアクションは「中川運河マルシェ」。


学区の境にある建物を中心に、伝統野菜からお酒まで揃えたマーケットを開きます。中川運河に舟を浮かべたいとの意見も出ました。


「出店者も参加者も地元の人が中心のマルシェが理想です」(Eチーム)


工藤先生からは「コモニングの考え方のように、メンバーシップ登録をした人が何回も参加するような関係性を作れたらいいですね」とコメントをいただきました。






miniワーク:「のっかりしろ」を作って、仲間の輪を広げよう


ワークショップの最後は、今までのチームをシャッフルした4チームでminiワーク「のっかりしろを考えよう」を実施しました。



miniワークの目的は、仲間の輪を広げること。より多くの人が自分たちのアイデアに関われる(のっかれる)ように、初めての人でも参加しやすいきっかけを作ります。


工藤先生はこれを「のっかりしろ」と名付けました。






「それぞれの人がのっかりしろを持って関わることで、点と点が面になる。すると素敵なアイデアを多くの人と共有できます」(工藤先生)




簡単「のっかりしろ」ワークのやり方


用意するものは、ポストイットと6つのカテゴリーを書いた紙。






今回は、行政、教育機関、学生、民間企業、地域で暮らす人、自由記述の6つのカテゴリーに分けました。


「この人たちに参加してもらうには、どんなのっかりしろがいいか?」を考えて、10分くらいでポストイットに書き出します。


例えば、「親世代の人は、子どもから手が離れるような機会(預けられる、子どもだけで参加できる)があれば、のってくれるかもしれない」など。


最後に大きな紙に各チームのポストイットを張り出し、意見を共有しましょう。






「のっかりしろ」の具体例



教育機関

・学校同士で連携して、運動会を合同で開催してみる。


学生

・お祭りなどのイベント企画・運営が授業の単位になる。


民間企業

・工場見学ツアーの時に、採用活動も兼ねる。

・メディア(ケーブルテレビ)が取材したくなる企画を考える。




全体に張り出した紙はこちら





工藤先生からは「メディアに乗っかってもらうことは、戦略として大事なこと。自分たちが実施したことを見える化すると、今後の発展につながります」とコメントをいただきました。


参加者からは「SNSの活用では、具体的にどんな人に対して何をアピールするのかまで考えたら良いのでは」という意見も出ました。




記念品の贈呈

最後に、記念品の贈呈をしました。

中川運河の写真がプリントされたアクリルパネルと修了証明書を、参加者一人ひとりにお渡ししました。





まとめ:主催代表・近藤起久子「私たちという主語を持った仲間を増やしていきたい」


ワークショップの最後に、主催者の近藤起久子から挨拶をさせていただきました。





「中川運河の未来のために集まっていただき、ありがとうございました。


今回のワークショップで、企業、行政、学生など様々な分野の人たちが『私たち』という共通の主語をもち、中川運河のためにできることを話し合えて、とても楽しかったです。


中川運河サステイナブル実行委員会は、今回初めてのワークショップシリーズを終えて、「中川運河学習室」という新しい名前に変わります。今後も様々な人に乗っかってもらい、仲間を増やしていきましょう」





参加してくださった皆様、本当にありがとうございました!


今後は「中川運河学習室」として、中川運河エリアを主語に、他の地域の方々とも、「そちらはどうですか?」と挨拶するように、のっかりしろを広げていけたらと思います。










今後も、中川運河学習室の活動に注目していてくださいね。


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